【2019年度なわてんグランプリ|準グランプリ】中村奈津美さんの「認知症患者・介護者と認知症状の関係に関する音のコンテンツ制作」が受賞!
2019年度なわてんグランプリ、準グランプリ2作品目には、中村奈津美さんの「認知症患者・介護者と認知症状の関係に関する音のコンテンツ制作」が選ばれ、審査委員の藤田先生から賞状と副賞が贈られました。
この作品は、認知症による徘徊の症状があるお祖母様を介護するご家族のために考えられた、音を使った見守りシステムです。
ベッドやスリッパにセンサーを設置し、体重で人物を判別して、お祖母様が玄関に来た時だけ音楽が鳴るしくみを考案し、会場でもミニチュアでそれを体験できるような展示がされていました。
審査委員 藤田高弘先生のコメント
認知症を患っているおばあさまを介護する家族の負担を軽減させたいという思いからこのテーマが考えられたそうです。
センサーを使った見守りシステムと、それを利用した音楽療法コンテンツ、そして、制作に至るまでの資料収集や施設での介護事業者へのインタビュー調査など、本人のおばあさまへの想いがモチベーションとなって出来上がった作品です。
家族の知らないうちに独りで家の外に出てしまうという認知症徘徊を家庭内でなんとかできないかという気持ちからこういうものを制作したということを聞きまして、非常に心を打たれました。
認知症の家族がおられると、家の中の雰囲気とかですね、気持ちも少し曇りがちの時もあると思うんですけども、中村さんはいつも大学で顔を合わせると、すごく明るい表情であいさつをしてくれて、いつも元気をもらっておりました。
ということで、いつもの一声いただけますか、今。
(中村さん:今日もかっこいいですね。)
(会場:笑)
ごめんなさい、これ本当仕込みじゃないんです。いつも言ってくれてて、ちょっと目が悪いのかなという気もせんでもないんですけども。
(会場:笑)
本当に、いつもそういう挨拶としてくれて私は明るい気持ちにしていただきました。そういう中村さんがこの準グランプリ受賞ということで、非常に嬉しく思います。この度はおめでとうございます。
受賞した中村さんのコメント
まさか準グランプリもらえると思ってなかったんでびっくりしています。ありがとうございます。
個人的な思いで作ったものだったので、多くの人にその介護する立場の人の苦労とかを知ってもらえる機会になればいいなと思って展示したんですけど、結構たくさんの人に伝わったっていうのを自分も実感できたので、すごい貴重な経験となりました。
ちょっと実用化まではできてないので、これからちょっと発展していってくれたらいいなというふうに思ってます、本当に。
協力して下さった新川先生と河内先生、本当にありがとうございました。
中村さん、受賞おめでとうございます!