なわてんグランプリ 2024年度なわてん

2024年度なわてんグランプリ【ゲーム部門賞】受賞作品のご紹介


「なわてんグランプリ」とは、大阪電気通信大学総合情報学部の卒業研究・卒業制作展「なわてん」において、特に優秀な作品に賞を授与する受賞式です。
今回で22回目を迎える2024年度「なわてんグランプリ」では、総合情報学部デジタルゲーム学科第19期生、ゲーム&メディア学科第4期生、情報学科第9期生の皆さんによる卒業研究・卒業制作224点を対象に、厳正な審査が行われました。

2024年度なわてんグランプリ「ゲーム部門賞」は、全78作品の中から、特に優れた7作品に贈られました。
審査委員を代表して、デジタルゲーム学科の森善龍先生と、今年度で退任される高見友幸先生に総評していただきました。

森先生の総評

ゲームと言っても様々なカテゴリーがある事を今回の審査を通して改めて感じることが出来ました。
デジタルのゲームがあればアナログのゲームもあります。エンターテイメント性が高い従来のゲームがあれば、社会問題を題材としたシリアスゲームもあります。ソフトウェアとしてゲームを制作した物もあれば、ハードウェアに特化したゲーム作品もあります。AIや、MRやVRなど新しい技術を用いたゲームも今回は多くみられました。その中でも今回表彰されたゲームは、審査員から高い評価を得られたものです。ゲームは、アナログでもデジタルでもプレイして初めて完結するコンテンツです。

高見先生の総評

ゲーム学科が出来た2003年から、19年分の学生たちの卒業制作や卒業論文を見てきました。最近になってゲームの裾野が広くなったと感じます。
ゲームと言っても色々な形やテーマ、それを元にした作品が出来上がっています。例えば今年の受賞作品でも量子論が取り入れられたものがありました。また昨今、制作過程に関してもVRや3Dプリンターの利用など新しい技術の登場がありましたが、1年前からは生成系AIが台頭してきました。
そういった新しい技術をゲームに活用し、既に順応している作品も多く出てきています。昔では考えられなかった制作過程と作品達です。大分と進んだ実感がありますね。

高見友幸教授

人工言語でコミュニケーションするカードゲーム『リグヴォルト』

遠藤竣さんのコメント

私の作品を部門賞に選出していただき、ありがとうございました。
この『リグヴォルト』という作品は、未知の言語を使ったコミュニケーションをプレイヤーに体験してもらうというコンセプトで制作しました。
具体的には、実在する人工言語「エスペラント」を用いて構築しています。プレイヤーにとって、エスペラントは未知の言語であるという前提で設計していたので、ゲームやカードのデザインは、文法を知らなくても、単語がわからなくても楽しめるように工夫しました。そんな作品を評価していただき、このような賞を受賞できたことを、本当に嬉しく思っています。ありがとうございました!

人工言語でコミュニケーションするカードゲーム『リグヴォルト』遠藤竣さん

作品情報→「人工言語でコミュニケーションするカードゲーム『リグヴォルト』」遠藤竣さん

『Maybe Bread』RFIDとM5Stickを用いたゲーム制作

亀山瞳さんのコメント

まずは、私の作品を部門賞に選んでいただき、ありがとうございます。この作品は、最初「私が◯◯を食べたい!」という思いから生まれたゲームなんですが、そこからいろんな人の協力を得て、ここまで完成させることができました。まだまだ改善点や伸びしろのあるゲームなので、これからも少しずつ成長させていけたらいいなと思っています。本当にありがとうございました!

高田羽衣さんのコメント

このたびは賞をいただけることになり、とても光栄ですし、嬉しく思います。私は主に3D関連や細かなサポート業務を通して関わらせていただいたのですが、亀山さんの企画の素晴らしさや、高い技術力がなければ、ここまでのクオリティには仕上がらなかったと思います。本当に、亀山さんには感謝の気持ちでいっぱいですし、長先生にもご指導いただき、とてもありがたかったです。このたびは、本当にありがとうございました!

作品情報→「『Maybe Bread』RFIDとM5Stickを用いたゲーム制作」亀山瞳さん、高田羽衣さん

ゲームコントローラーのカスタマイズと制作

小川遥樹さんのコメント

この度は選んでいただきありがとうございます。自分はちょっと一風変わったハードウェアでのゲーム部門受賞になったんですが、この4年間をかけて色々培った経験であったり知識を全て発揮した作品になったかなと思っております。今後自分のコントローラーにこのような箔がちょっとついたのはすごく嬉しく思います。ありがとうございました。

「ゲームコントローラーのカスタマイズと制作」小川遥樹さん

作品情報→「ゲームコントローラーのカスタマイズと制作」小川遥樹さん

「Ethnic Picnic」(民族音楽をテーマとするスマートフォン向けゲーム)

西村凱聖さんのコメント

まずは、このような賞をいただけたこと、ありがとうございます。
本ゲームは、主に民族音楽に触れる機会を増やし、より多くの人に興味を持ってもらうことを目的として制作しました。
BGMには、実際に存在するヨーロッパのケルト地方の民族音楽を採用しています。ただ単に音楽を流すのではなく、プレイヤーがゲームを進める中で、その雰囲気や世界観に自然と浸れるように工夫しました。また、本作のゲームシステムでは、音楽をよく聞かなければクリアできない構造になっています。これにより、プレイヤーが必然的に音楽に注意を向ける仕組みを作れたかなと思います。さらに、ゲーム内では「インタラクティブミュージック」というシステムを採用しています。
これは、プレイヤーの状況に応じて突然音楽が切り替わるのではなく、じわじわと変化していく仕組みです。例えば、気づかないうちにBGMがだんだん豪華になったり、雰囲気が変わったりすることで、より没入感を高められるようにしました。このようなシステムは、スーパーファミコンの時代からデジタルゲームに存在する手法の一つではありますが、まだ一般のゲームユーザーにはあまり知られていないと感じています。そこで、本作を通じてこういった技術を知ってもらい、ゲームの新しい楽しみ方に気づいてもらえたらいいなと思い、制作しました。このたびは、本当にありがとうございました!

田中あみさんのコメント

まずはこのような賞をいただき、ありがとうございます。私は『エスニックピクニック』のデザインを担当しました。
授業で習ったことのない技術や、初めて挑戦する制作が多く、試行錯誤の連続でした。その分、自分の中で色々と考えることも多かったです。そんな中で、これまで積み重ねてきた努力が認められ、このような賞をいただけたことが本当に嬉しいです。ありがとうございます!

作品情報→「「Ethnic Picnic」(民族音楽をテーマとするスマートフォン向けゲーム)」西村凱聖さん、田中あみさん

均衡の撤退

川西幹弥さんのコメント

本日はこのような賞をいただき、ありがとうございます。
本作は、さまざまなことに初挑戦した作品だったので、かなり試行錯誤を重ねましたし、たくさん失敗もしました。それでも最後までやり抜くことができ、このような成果を得られたのは、私個人の力ではなく、作品に関わってくださった多くの方々のおかげだと思っています。
一緒に制作を支えてくれたゼミの仲間や、テストプレイに協力してくださった皆さん、そして先生方に、心から感謝しています。改めまして、本当にありがとうございました!

作品情報→「均衡の撤退」川西幹弥さん

MR技術を使用したモグラ叩きゲーム

金井瑞樹さんのコメント

このような素晴らしい賞をいただき、大変嬉しく思っております。
僕の制作したゲームは、一見シンプルな「まばたき」をテーマにしたゲームに見えますが、MR(複合現実)技術を活用し、俯瞰的な視点と主観的な視点を融合することをコンセプトにしています。
このゲームを通じて、現実世界を俯瞰的に見る新しい体験ができるように目指して制作しました。言葉だけではなかなか伝わりづらい概念だと思いますので、もしよかったら、ぜひブースの方に遊びに来て、実際に体験してみてください!改めまして、ありがとうございました!

作品情報→「MR技術を使用したモグラ叩きゲーム」金井瑞樹さん

カワかっこいい3DアクションTPSの制作 『ガールズ X FIRE』

橋口始さんのコメント

本作を制作する機会を与えてくださった森先生に、心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
本作は、私たちが4年間培ってきた技術をたっぷりと詰め込んだ作品です。その努力が評価され、このような賞をいただけたことを大変光栄に思います。本当にありがとうございました!

藤田陸さんのコメント

このような賞に選んでいただき、誠にありがとうございます。
本制作では、初めてアンリアルエンジンを使用し、初めて3Dゲームを制作するという挑戦があり、不安な要素もたくさんありました。しかし、森先生や先輩方の支えがあったおかげで、ここまでの作品を制作することができました。本当にありがとうございました!

富田悠介さんのコメント

このような賞を受賞できて、とても光栄に思っております。皆さん、ありがとうございます!
今回、初めてアンリアルエンジンを使って制作し、主に対戦機能の開発に取り組みました。初めての挑戦だったので、不安もありましたが、こうして展示会場で多くの方に楽しんでいただけたことが本当に嬉しいです。とても光栄に思っています。皆さん、本当にありがとうございました!

金井祥馬さんのコメント

このような賞をいただき、とても光栄に思っています。ありがとうございます。また、対面展示にも昨日・今日と多くの方にお越しいただき、本当に感謝しています。
今回の制作では、アンリアルエンジンというゲームエンジンを使用しました。私たち4人は、4年生になってから、知識ゼロの状態でゲーム制作をスタートしたので、最初はかなり苦労しました。やはり、これまで使っていたゲームエンジンとは勝手が違い、「思うようにいかないな」「モヤモヤするな」と感じることも多く、心が折れそうになることもありました。しかし、それでも1年間、諦めずに制作を続けてきて本当に良かったと思っています。本当にありがとうございました!

作品情報→「カワかっこいい3DアクションTPSの制作 『ガールズ X FIRE』」橋口始さん、藤田陸さん、富田悠介さん、金井祥馬さん

受賞された皆さん、おめでとうございました!
そして、今回出品されたすべての卒研生のみなさんに拍手を送ります!
出品された作品はオンラインサイトで2025年3月28日(金)までご覧いただけます。
ぜひコメントやいいねボタンで応援をおねがいします。