03_審査員講評_沼田先生
なわてんグランプリ 2021年度なわてん

2021年度なわてんグランプリ「研究部門賞」受賞作品のご紹介


2021年度なわてんグランプリの【研究部門賞】には7作品が選ばれました。
審査委員を代表して、デジタルゲーム学科の沼田哲史先生に解説をしていただきました。

  1. 「認知症予防に役立つゲーム要素のデータ分析」尾山茉紀さん
  2. 「Pythonによるディープラーニングの実装〜盤上遊戯への適用〜」木下卓人さん
  3. 「マルチコアREMONにおける動的負荷分散機能の提案と検証」西浦拓志さん
  4. 「Python学習Webサイトのシステム設計 〜Django によるWebデザインの組み込み〜」山本紗也さん
  5. 「展示会で利用するための人流計測システム『PMS』の開発」林田和己さん
  6. 「ビンパッキング問題に対する遺伝的アルゴリズムの比較、検討」高木翔さん
  7. 「三人称視点XRマスタスレーブ方式のためのHMD内補助映像の追加」好宮侑輝さん

03_研究部門賞_認知症予防に役立つゲーム要素のデータ分析

デジタルゲーム学科上善研究室 尾山茉紀さんの「認知症予防に役立つゲーム要素のデータ分析」は、65歳以上の6人に1人が認知症であると言われている現代において、発症抑制するための認知予備能をデジタルゲームを活用して訓練しようという研究です。
こちらこの大きな研究テーマに対して最初の第一歩として様々な共同機関とともに、基本的な考え方や実験手法を卒業論文としてまとめているいう点が評価されました。

尾山茉紀さんのコメント

私自身入賞をできると思っていなかったのですごく評価されたことが嬉しいです。少しでも認知症予防に興味を持ってくださる人が増えればなと思います。ありがとうございます。

03_研究部門賞_Pythonによるディープラーニングの実装 〜盤上遊戯への適用〜

デジタルゲーム学科高見研究室 木下卓人さんの「Pythonによるディープラーニングの実装~盤上遊戯への適用~」は、ディープラーニングの汎用ライブラリを使わずに中間層4層からなる独自のニューラルネットワークを設計しオセロのAIを作成しています。
カスタマイズが容易なこの独自のネットワークを用い、シナプスの活動を意図的に操作することにより、正確な答えを出すというAIではなく、面白い答えを導き出すAIを目指したという独自性が評価されました。

木下卓人さんのコメント

このたびは受賞させていただきありがとうございました。自分でも結構この研究をやって楽しかったので他にその研究も色々すごいと思うんですけど、自分の研究もこれから続けていこうかなと思っています、ありがとうございました。

03_研究部門賞_マルチコアREMONにおける動的負荷分散機能の提案と検証

情報学科 南角研究室 西浦拓志さんの「マルチコアREMONにおける動的負荷分散機能の提案と検証」は、現場に設置することが想定されるリソースが限られたIoTの組み込みシステムに対して、さまざまな容器を満たすためにマルチコアのプロセス化が必要となっている現状において、さまざまな処理に対してコアの分担決定をいかに自動化するかということを研究する第一歩となるものであり、今後の研究につながるであろうという点と、研究を今後さらに進めることで産業界への貢献が期待できるという点が高く評価されました。

西浦拓志さんのコメント

研究賞を受賞できたことありがとうございます。今後も院等に進学するのですが、そこでまた研究び続きをやっていて頑張って行きたいと思います、ありがとうございました。

03_研究部門賞_Python学習Webサイトのシステム設計 〜Django によるWebデザインの組み込み〜

デジタルゲーム学科 高見研究室 山本紗也さんの「Python学習Webサイトのシステム設計~DiangoによるWebデザインの組み込み」は、PythonのDiango(ジャンゴ)というライブラリをきちんとマスターした上で、それをベースとしたPython学習用のWebアプリケーションを構築したという研究です。
山本さんはシステム設計もWebデザインも手掛けており、また正解すれば他のユーザーの回答も見られるなどのプランニング設計も行われています。このままで実用に耐えうるシステムが開発されているという点が評価されました。

山本紗也さんのコメント

賞を頂きありがとうございます。まさか経験ない中スタートして、こんな賞をいただけるなんて思ってなかったのですごく驚いています。ありがとうございました。

03_研究部門賞_展示会で利用するための人流計測システム『PMS』の開発

ゲーム&メディア学科 植野研究室 林田和己さんの「展示会で利用するための人流計測システム『PMS』の開発」は、コロナ禍でのイベント開催のために人流の計測を行い、人数制限を自動化するためのシステムを模索するという研究です。
こちら深度カメラを利用する方法を提案した上で検出可能な人数を明らかにし、ブース単位での人流測定などへの応用を提案している点が評価されました。

林田和己さんのコメント

この度は受賞いただきありがとうございます。今まだコロナがおさまってないので、いいように活用していけたらなと思っております。ありがとうございます。

03_研究部門賞_ビンパッキング問題に対する遺伝的アルゴリズムの比較、検討

情報学科 渡部研究室 高木翔さんの「ビンパッキング問題に対する遺伝的アルゴリズムの比較、検討」は、最適な組み合わせを発見することが難しいNP困難と言われるビンパッキング問題に関する研究です。
この典型的といえる問題に対して遺伝的アルゴリズムで最適に近づけるという卒業研究として教科書的なテーマもきっちりとまとめているというところが評価されました。

高木翔さんのコメント

多くの作品がある中から自分の作品が選ばれるとは思ってませんでした。すごく嬉しく思いますありがとうございます。

03_研究部門賞_三人称視点XRマスタスレーブ方式のためのHMD内補助映像の追加

情報学科 升谷研究室 好宮侑輝さんの「三人称視点XRマスタスレーブ方式のためのHMD内補助映像の追加」は、ロボットの技術やアイディアを競うワールドロボットサミットで行われた、ロボット操縦による災害復旧チャレンジを行い、その結果から、それを改善するためにはどうすればいいのかということを考えた研究です。
補助者の助けが必要だった操作を補助者なしに操縦者1人で行えるように改善するためにはどうすればいいか、ということを考え、以前はARでやっていたものをVRやXRに視点を変えて研究がされています。
災害時にロボットをいかに高い精度で素早く操作できるようにするかということは、私たちの日常生活にとって非常に重要な課題で、その改善手法と効果確認の実験手順が明確に提案され、今後これを実験していく学生に対して、きっちりとした引き継ぎが行われているという点が評価されました。

好宮侑輝さんのコメント

研究賞をいただけるということで、一年の努力が報われたようで大変うれしく思います。また、研究室と先生にご協力いただいた皆様にあらためて感謝を申し上げます。ありがとうございました。

受賞された皆さん、おめでとうございました!

なお、受賞作品を含む全作品をなわてんオンラン会場(https://nawaten.online)で3月31日(木)まで公開中です。
是非ご覧ください。コメントも書き込んでくださいね〜!