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なわてんニュース 2019年度なわてん

2019年度なわてんメインビジュアルのテーマカラーの「藍色」て1色じゃないの?


なわてんでは、毎年1色をテーマカラーに決めています。
2019年度なわてんのテーマカラーは「藍色」です。

グラフィックを制作するににあたり、ビジュアルデザイン研究室の3回生が、テーマカラーと「卒業研究・卒業制作」を結びつけるキーワードを挙げ、その中から「出藍の誉れ」「青は藍より出でて藍より青し」をコンセプトに選びました。

2019年度なわてんのテーマカラーは「藍色」

青色の染料は藍(あい)を原料としてとるが、もとの藍よりも濃い色になるところから、教えを受けた人が教えた人よりも優れることをいう。弟子が師匠よりもぬきんでることのたとえ。-「出藍の誉れ」コトバンク

このことわざは、タデ科の植物を使って染める藍色が、元の植物の色よりも鮮やかな藍色であることから、弟子が師よりも優れることの例えで、4年間の成果を発表する場に相応しいということになりました。

藍色は1色じゃない

一般的には日本の伝統的な藍色は、やや緑がかったものを指すそうですが、虹の7色(赤橙黄緑青藍紫)の中の藍色はやや紫がかった青です。

     
日本の伝統色の藍色の例
16進表記 #165e83
RGB (22, 94, 131)
  一般的な藍色の例
16進表記 #234794
RGB (35, 71, 148)

延喜式では、藍と黄檗(きはだ)を用いる「」に対して、藍だけを用いる「縹(はなだ)」が区別されている。
さらに、藍は、深・中・浅の3段階、縹は深・中・次・浅の4段階に分けられている。
現在では、藍染の色は、浅い方から順に、浅葱(あさぎ)・縹・藍・紺と呼ぶのが一般的になっている。
出典:「日本伝統色 色名事典」(監修:一般社団法人日本流行色協会、発行:日本色研事業株式会社)

2019年度なわてんのテーマカラーは「藍色」

実は、藍色は1色ではなく、染める回数や染め方によって様々な色の段階があり、色名が付いているものだけでも40種類以上ある幅広い色です。

ジェネラティブデザインでグラフィック制作

ジェネラティブデザインは、アルゴリズムによって、グラフィック、サウンド、ムービーなどを自動生成する方法で、Processingvvvvなどのツールがよく知られています。

今回は、ウェブブラウザ上でプログラミングできるp5jsというJavaScriptライブラリを使って、様々な藍色に染まって重なり合う糸を描くことにしました。

2019年度なわてんのテーマカラーは「藍色」

色々なパターンを自動生成して、表現に合いそうなものをピックアップしています。

並べてみると藍色ってこんなにたくさんあるんですね。
変わった名前の色もあって、ひとつひとつ調べてみると面白いです。

白花色
(しらはないろ)
藍白
(あいじろ)
白藍 甕覗
(かめのぞき)
秘色色
(ひそくいろ)
空色 水浅葱
(みずあさぎ)
錆浅葱
(さびあさぎ)
浅葱
(あさぎ)
湊鼠
(みなとねずみ)
藍鼠
(あいねず)
浅縹
(あさはなだ)
薄縹
(うすはなだ)
新橋色
(はなだ)
青藍
(せいらん)
深縹
(こきはなだ)
薄藍 花浅葱
(はなあさぎ)
薄花(うすはな)
薄花桜
(うすはなざくら)
花色 納戸色
(なんどいろ)
高麗納戸
(こうらいなんど)
錆鉄御納戸
(さびてつなんど)
錆御納戸
(さびおなんど)
鉄御納戸
(てつおなんど)
御召御納戸
(おめしおなんど)
熨斗目花色
(のしめはないろ)
濃藍
(こいあい)
藍錆
(あいさび)
紺青
(こんじょう)
鉄紺
(てつこん)
紺藍
(こんあい)
藍鉄
(あいてつ)
褐色
(かちいろ)
青褐
(あおかち)
中縹
(なかはなだ)
褐返
(かちかえし)
留紺
(とめこん)
深藍
(ふかあい)
   

今回のプログラムでは、Webカラー見本などから集めた藍色のデータを全て使用して自動的にたくさんの線を描画するプログラムを作成しました。

2019年度のなわてん会場では、個性あふれる様々な研究・作品をどうぞお楽しみに!