2021年度なわてんリーフレット
なわてんニュース 2021年度なわてん

2021年度なわてんメインビジュアルのテーマは「ピンク色は存在しない色?」


2021年度なわてんのテーマカラーはピンクです。
今年もイラストレーションの授業の受講生が、伝統色や関連する色名の語源、色のイメージなどを調べ、その中から、この色の特性に注目してデザインしました。

ピンクはどこにある?

17世紀後半、万有引力を発見したニュートンは、プリズムを使って白色光(太陽光)を分光させる実験を行いました。
その結果、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫(青紫)の7色の単色光を得ました。
単色光とは、これ以上分光できない最小単位の光のことです。

プリズムによる分光

プリズムによる分光で得られた光の帯をスペクトルと言います。
波長ごとに分けられた単一の波長の光を「単色光」と言い、通常の光のように異なる波長が混ざった光のことを「複合光」と言います。

プリズムによる分光

2021年度なわてんロゴ

ピンクは複合光

実は、可視光線のスペクトル(赤橙黄緑青藍紫の光の帯)の中では、単独の波長としてのピンク色は存在ません。

しかし、スペクトルの両端にある、最も波長の長い赤(780nm)と、最も波長が短い紫(380nm)の光を重ねるとピンクが現れます。
RBG色空間では、RGBのうちRとBを重ねたところにマゼンタ(鮮やかな赤紫,ピンク)が現れます。

分光分布曲線

総合情報学部は複合領域

可視光の中で最も離れた波長の光を重ねることで、スペクトルにはなかった新たな色「ピンク」が生まれることから、異分野とのコラボレーション、理系x文系の研究制作など、総合情報学部の特徴を重ねたコンセプトが生まれました。

そこで、赤と紫の沢山の光の筋の重なりによって鮮やかなピンクが生まれる様子をグラフィックにしてみようと、プログラミングで、ランダム関数、ノイズ関数、HTML5 Canvas機能などを用いて、このコンセプトを表現するコードを受講生がそれぞれ考え、自動生成によるグラフィック制作を体験しました。

2021年度なわてんp5js

フライヤーやSNSのカバー画像では、たくさんの紫と赤の光の筋が重なった中央付近が鮮やかなピンク色になっています。